変わってきた日本人の食卓
欧米では日本食が健康食として注目されていますが、私達日本人の毎日の食事内容はどうでしょうか?
今から50年程前、終戦直後の食生活は動物性たんぱく質が不足して栄養不足になりやすく、その為栄養といえば肉類を取ることといった考えが定着しました。 欧米型食生活への移行です。
その結果、日本人の体格は向上し、栄養不足によって感染しやすかった結核などの感染症は激減しました。 今、私達の食生活はとても豊かになり、肉類や、動物性脂質の摂取量は、この40年足らずの間に実に2倍以上になっています。
しかし・・・
欧米型の食事がもたらした弊害
食生活が欧米型になったことから、病気も欧米型が急に増えてきました。
たとえば、心筋梗塞や狭心症などの心臓病はこの40年で2倍以上に増加し、また、ガンの中でも日本人に少なかった大腸ガンが著しく増えています。
食生活の欧米化にともなって、日本型の病気は減少しましたが、今度は欧米型の病気を克服しなければならなくなったのです。 だからといって昔の日本型の食生活に戻せば良いというのではありません摂取量の増えたたんぱく質は栄養学的にみて 不可欠な栄養素です。
大事なことは現在の毎日の食事に積極的に日本型の食事を取り入れて、欧米型の食事がひきおこす マイナス面を減らしてゆくことなのです。
健康で長生きするためにはどのようにして栄養のバランスをとっていくか、そうした食生活の改善の成果をもとに、 海藻の持つさまざまな利点が注目をあびてきました。
長寿の影に海藻あり
海藻と長寿の関係と、長寿食の研究家として有名な故・近藤正二教授(東北大学医学部名誉教授)はその論文の中で、石川県能登輪島の海女と三重県志摩の海の比較調査を記しています。
一般に海女の仕事は重労働で、結果寿命が短いといわれています。 しかしその調査によると、能登輪島の海女は短命の人が多いのに、同じ海女でも、志摩の海女は長寿の人が多いのです。
その違いを食事で調べてみると、能登輪島では魚と米を多く取り、野菜や海藻は極めて少量しか取っていません、一方志摩の海女は主食のほかに、魚はもちろん大豆、海藻、野菜をたくさん食べていたそうです。
このほか、日本全国990の長寿村と短命村を調査したところ、同じ様な労働条件や気候のもとでも、 食事によって寿命に大きな差がでたそうです。
こうした調査から近藤教授は長寿村の食生活の特徴として
1、魚か大豆を大量に食べていること
2、野菜を常に食べていること
3、米ばかりを、しかも大食しないこと
4、海藻を常に食べていること
をあげています。
そのうえ、特に長寿村の中でも海藻を常食している村では長寿者の割合が更に高く、脳卒中も少ないそうです。
海藻のよさを見直して、長寿のために海藻を食べましょう!
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