へぎそばとは、新潟県魚沼地方発祥の、つなぎに布海苔(ふのり)という海藻を使った蕎麦のこと。
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概要
へぎ(片木)と呼ばれる器に載せて供されることからこの名が付いた。この器へは、蕎麦を小さな束にして盛りつけていく。
本来は「へぎ」に盛り付けたものだけを指すのだが、布海苔つなぎの蕎麦であれば広義で「へぎそば」と表記する場合もある。
へぎは「剥ぎ」を語源とし、剥ぎ板で作った四角い器のこと。この器に冷やしたそば3~4人前を一口程度に丸めて盛りつける(このことから「手振りそば」ともよばれる)。薬味には刻みネギとからしを用いるが、ワサビでも良い(元々魚沼地方ではワサビが採れる場所が無く、身近ではなかった為からしを用いたが、ワサビが広く流通するようになり、入手が容易になったため)。以上のような経緯から、十日町市や小千谷市のそば店では、薬味が「からし」のみ、「わさび」のみ、「両方から選択可能」というように店により異なっている点も特徴である。
織物に使っていたふのりを誤ってそば粉に落としてしまったのが始まりとも言われるが定かではない。江戸時代後期にはふのりを使ったそばが存在したと言われる。ふのりは麻織物の糸を糊付けする際に使われていた。この地方では、江戸時代後期には各家庭でそば打ちの腕を競い合ったとの記述もあり、そのような風土の中で、今のふのりをつなぎとしたそばが誕生したとする説がある。
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