2010年7月1日木曜日

調味料の基本 さしすせそ( ´_ゝ`)フーン

美味しい料理を作るのに欠かせないものとして、調味料があります。

味つけをするもの、料理に色をつけたり、ツヤを出したりするもの。テリをつけて食欲をそそるように仕上げるもの。保存性を高めるために使うもの。
できあがった料理や食材を、そのまま食べるときに使うものなど、調味料にもさまざまな種類があります。

なかでも基本調味料といわれる砂糖、塩、酢、醤油、味噌は毎日のように使われます。毎日使うものであれば調味料にかぎらず、安くて、便利で、簡単で、どこでもすぐに手に入るものが良いと、多くのかたが思うのではないでしょうか。

ただ、調味料だけはちょっと視点をかえて毎日使うものだからこそ、こだわりを持ってはいかがでしょうか。
選び方をちょっと工夫するだけで、きっと美味しい料理ができあがるはずです。

食材が美味しい料理の主役ではなくて、本物の調味料が主役と言って良いかもしれません。

自分にとっての本物の調味料が見つかると、料理も楽しくなります。
料理に対して、創意工夫も生まれてきます。良い調味料を選ぶことにより、新鮮なものであれば、食材の質をワンランク下げても美味しく食べられます。
素材の本来の味も、充分に引き出すことができます。

「この料理いつもとひと味ちがうね」とか、「とても美味しいね」と家族やお友達から言われたら、本当に嬉しいですよね。
そんな願いを込めて、日本の伝統的な基本調味料のそれぞれの種類や、上手な選び方を、乏しい経験と知識(ちょっと頼りないかもしれませんが)の中から、紹介してみようと思います。


ところで、日本料理の味付けをするときに、調味料の「さしすせそ」というものがあります。味つけの基本となる五つの調味料の種類と、煮物などを作るときにそれらを使用する順序を示したものです。

さ 砂糖 → し 塩 → す 酢 → せ 醤油 → そ 味噌

という順番に入れていくということです。



もう随分も前にこの話を聞いたときには、なぜ「せ」が醤油で、「そ」の味噌はなんとなくわかるけど、無理に当てはめたのではないのかなとか、挙句の果てには、全部混ざってしまえば同じことではと思いましたが、結構これが重要だということがわかり、人の話は素直に聞くべきだと反省したものです。


「せ」の醤油は昔の仮名づかいで、醤油を「せいゆ」と表記したことからきているということらしいです。昔の人もこの順序が、美味しい料理のコツだと知っていたということでしょうか。


では、なぜこの順序で基本調味料を使うべきなのでしょうか。これには、調味料の分子構造の違いという科学的根拠もあるようです。


まず砂糖を最初に入れるのは、その分子構造が大きいので、甘みは材料になかなか浸透しにくいからです。ただし、材料が柔らかくなってから入れるというのがポイントです。もし塩を先に入れると、塩の分子構造が砂糖より小さいので、塩が先にしみ込み、塩の素材への引き締め作用で、砂糖の浸透を防御してしまいます。
あとで砂糖を入れても、なかなか甘くなりません。砂糖を分量より、多く入れなければならなくなります。砂糖と塩を同時に入れても同じですし、醤油を先に入れても同じです。


次に塩で味付けをするのですが、ポイントは、一度にすべての分量を入れないということです。少しずつ入れていって、最後のほうで味を調えるのが良いでしょう。
塩は味付けの基本ですから、そうしたほうが無難です。

塩の次に酢を入れるのですが、酢は火にかけると酸味がとんでしまいますのでやはり一度に全部の量を入れないほうが良いでしょう。
料理の種類にもよりますが少し残しておいて、火を止める直前に酸味を調整するのがポイントです。

醤油は風味を生かすことが大切ですので、仕上げに入れるか数回に分けて入れるのが良いでしょう。
料理の最初に入れて、煮詰めすぎないように気をつけましょう。

味噌は味噌汁を作るときに、味噌を入れるのは火を止めてからとよく言われますが、味噌煮込み料理などは別にして、やはり仕上げに入れるのがその風味を最大限に生かすことができます。
















煮物などでは、基本調味料のほかによく使う調味料として、みりんと酒があります。この場合には

さ 砂糖・酒・みりん → し 塩 → す 酢 → せ 醤油 → そ 味噌

ということになります。









いずれにしても、いろいろな料理がありますから、「さしすせそ」が絶対というわけではありません。
自分の作り方が一番美味しいと、自信を持っているかたも多いことでしょう。

家庭の味はそれぞれ違います。美味しい!と感じる料理の作り方が本当の「さしすせそ」なのかもしれません。






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